ジャガーミシンの創立と時代背景
ジャガーミシンの前身である「丸善ミシン株式会社」は1949年に大阪で設立されました。
創業から65年と半世紀以上たちますが、100年近く続くような他メーカーと比べると比較的新しいミシンメーカーと言えることができます。
1949年と言えば、1945年の終戦からわずか4年しか経っていません。
まだGHQの占領下にあり、ハイパーインフレ、闇市、配給制など戦後の混乱が続いている状態とはいえ、人々の心にも少しは余裕ができはじめ復興への兆しが少し見えてきたような時代ではないでしょうか。
ジャガーミシンの船出も戦後日本を支える産業の担い手として大きく期待されたことでしょう。
1949年に起きた出来事で大きなものは、経済の分野ではドッジ・ラインという日本経済の自立と安定のために1ドル=360円の固定為替レートが導入されたことです。
このおかげでインフレは収まりましたが逆にデフレが進行し、失業や倒産が相次ぎドッジ不況を招く結果となりました。
しかし、翌年の朝鮮戦争の特需景気で日本の産業が復活するのを考えると、ジャガーミシンの幸先は良かったといえるでしょう。